「糖尿病の合併症っていっぱいあって覚えにくい!」
そんな悩みを抱えている看護学生さんへ。
今回は、国試で頻出の「3大合併症(神経・網膜・腎)」をわかりやすく整理!
出題ポイントも一緒に確認して、最短ルートで覚えましょう!
合併症は「急性」と「慢性」に分かれる!
分類 | 代表例 | 特徴 |
---|---|---|
急性合併症 | 低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群 | 命に関わる!急激に進行 |
慢性合併症 | 神経障害、網膜症、腎症 (=3大合併症) | 長期にわたり進行 |
糖尿病には様々な合併症があります。
大きく急性合併症と慢性合併症に分かれます。
その中でも特に重要になってくる、3大合併症について解説します。
覚えるべき!3大合併症まとめ
🧠 糖尿病性神経障害
末梢神経に障害が起き、痺れや感覚低下を起こし怪我や熱傷が増えます
更に進行すると潰瘍や壊疽を起こすリスクも抱えます
【症状】
足のしびれ、感覚鈍麻、両側アキレス腱反射低下
振動覚低下、自律神経症状(起立性低血圧・無自覚性低血糖・便秘など)
【検査】
アキレス腱反射、振動覚検査等
【看護】
フットケア(足の観察、足に合った靴を履く、靴を履く前に異物がないか確認等)
👁️ 糖尿病性網膜症
悪化すると失明の可能性があり、日本の失明原因疾患第2位です。
【症状】
視力低下、進行すると失明リスク
【検査】
眼底検査
【注意】
初期は無症状なので発見が遅れがち
🩸 糖尿病性腎症
進行すると腎不全・透析導入となるリスクがあります。
透析導入原因の第1位の疾患
【症状】
蛋白尿 、浮腫 、倦怠感
【検査】
尿検査
【看護】
血糖コントロール
食事療法(蛋白、塩分、カリウムの制限)
こう覚えよう!
3大合併症は「し・め・じ」で覚えましょう。
し:神経障害
め:目(網膜症)
じ:腎症
表
合併症名 | 主な症状 | 検査 | 看護ポイント |
---|---|---|---|
神経障害 | 足のしびれ、感覚鈍麻、自律神経障害(無自覚性低血糖等) | アキレス腱反射、振動覚 | フットケア、壊疽予防 |
網膜症 | 視力低下、失明リスク | 眼底検査 | 定期検査、無症状でも要注意 |
腎症 | 蛋白尿、むくみ、腎不全 | 尿たんぱく、Cr、eGFR | 食事管理、血糖管理 |
確認問題
(問題)糖尿病性腎症の患者の食事療法で制限するのはどれか。2つ選べ。
1.蛋白質
2.ビタミン
3.脂質
4.塩分
5.炭水化物
答え(クリックすると表示されます)
1・4
(問題)糖尿病神経障害について正しいのはどれか
1.アキレス腱反射低下は片側のみに起こる
2.運動神経は障害されない
3.自律神経障害は無自覚性低血糖に関与する
4.感覚障害は中枢側から発症する
答え(クリックすると表示されます)
3
まとめ
糖尿病は国試での出題頻度が高く、合併症について問われることも多いです。
特に食事療法の内容や神経障害の症状の種類について、しっかり押さえておきましょう。
今回は以上です。
学習の参考になれば幸いです。