腎不全って、よく出るけどちょっと苦手…。
そんな看護学生さん、多いですよね。
国家試験では「急性」と「慢性」の違い、原因、検査値、透析の看護まで幅広く出題されます。
この記事では、しくみ・違い・看護ポイントをシンプルに整理して、国試に強くなれる内容をお届けします!
腎臓の機能をさっと復習
腎臓の機能を表にシンプルにまとめました。
腎臓の機能 | 内容 |
---|---|
老廃物の排出 | 尿素窒素(BUN)やクレアチニンなど |
水分・電解質の調節 | ナトリウム、カリウム、カルシウムなど |
血圧の調節 | レニン分泌によりRAA系に関与 |
造血のサポート | エリスロポエチンで赤血球をつくる手助け |
ビタミンDの活性化 | 骨の健康をサポート |
1.急性腎不全(AKI)とは?
特徴
- 数時間〜数日で急激に腎機能が低下する状態。
- 原因によって3つに分類されます。
種類 | 原因の例 | 特徴 |
---|---|---|
腎前性 | 出血、脱水、心不全など | 腎への血流が低下する |
腎性 | 急性糸球体腎炎、薬剤性 | 腎そのものが障害される |
腎後性 | 尿路閉塞、前立腺肥大など | 尿が出にくくなる |
主な検査値
- BUN↑、クレアチニン↑、尿量↓(乏尿・無尿)
看護のポイント
- 尿量・バイタルの観察(尿パッドやカテーテル管理)
- 電解質異常(特に高K⁺)の兆候に注意
- 体液過剰(浮腫・血圧上昇)にも目を光らせる
2.慢性腎不全(CKD)とは?
特徴
- 数か月~年単位でじわじわ腎機能が低下
- 腎機能の悪化(eGFRの低下:具体的に60ml未満)が3か月以上持続する状態
- 急性腎不全より、慢性腎不全の方が国試に出やすい
主な症状
- 代謝性アシドーシス(HCO⁻3の再吸収障害により)
- 腎性貧血
- 出血傾向
- 進行すると尿毒症も発症する
検査
- 血清クレアチニン・BUN・カリウム・リンが上昇、カルシウム低下
看護のポイント
- 食事管理(塩分・カリウム・蛋白質制限)
- 薬剤管理(降圧薬)
- 末期腎不全が更に悪化すると、透析療法や腎移植が必要となる。
国試でのポイント
- 急性腎不全3つに分類される
- 腎機能悪化により、代謝性アシドーシスが起こる
- 末期では尿毒症の発症や、透析療法の導入が必要となる
今回は以上です!
学習の参考になれば幸いです。