パーキンソン病とは?
中脳の黒質が変性することで、ドパミンの産生が低下し、スムーズに身体が動かせなくなる病気です。
日本の特定疾病に指定されています。
国試に出る!パーキンソン病四大症状
パーキンソン病四大症状
- 安静時振戦
- 無動
- 筋固縮
- 姿勢反射傷害
安静時振戦
じっとしている時に手が震える症状
パーキンソン病の初期症状として特徴的(両側ではなく片側の上肢or下肢に症状が出る)
無動
動作が乏しくなり、動作がゆっくりになる
パーキンソン病の中核症状で、動作の開始に時間がかかる
筋固縮
筋トーヌス(筋緊張)の亢進により、収縮と弛緩のバランスが取れない
鉛管現象や歯車現象などが見られる
姿勢反射傷害
首を前方に突き出し、上半身が前かがみになる姿勢を取る
姿勢を立て直す機能が障害される
その他の症状
- 歩行障害(すくみ足、小刻み歩行)
- 便秘・排尿障害
- 起立性低血圧
- 精神症状:うつ、不安、認知機能の低下など
治療
パーキンソン病の主な治療薬はL-dopa(レボドパ)
副作用としては、
- 不随意運動(意志とは関係なく身体が勝手に動く)
- 長期服用によるwearing off現象(薬効の持続時間が短縮する)
- on-off現象(急激な症状の改善と悪化。起こることは稀である)
などが挙げられます。
L-dopaを急に中断により、悪性症候群を発症することがあります。
悪性症候群の症状としては、
高熱、意識障害、自律神経症状、錐体外路症状などです。
看護
- 転倒防止のために、歩行介助を行う
- 歩行訓練の際はメトロノームなどを使うと、歩行に集中しやすくなる
- 精神症状へのケア:大声を出す、支離滅裂な会話するといった行動が見られることがある
- 服薬管理:薬剤の作用と副作用の観察
- 退院支援:日常生活を安全・快適に過ごせるように、自宅の環境を整えたり、家族の状況も確認
多職種とも連携を取っていく
過去問に挑戦!
第1問
第101回 午後30問
Parkinson<パーキンソン>病の症状で正しいのはどれか。
- 1. 症状は対称性である。
- 2. 羽ばたき振戦がみられる。
- 3. 四肢の筋肉は弛緩する。
- 4. 動作が緩慢である。
答え(クリックすると表示されます)
- ④
第2問
第100回 午後65問
パーキンソン病患者がすくみ足を軽減させる練習をするときに、看護師が行う助言で適切なのはどれか。
- 1. 歩行器を使うよう勧める。
- 2. メトロノームを使うよう勧める。
- 3. 補助者と手をつないで歩くよう勧める。
- 4. 歩行時はかかとから足をつくよう勧める。
答え(クリックすると表示されます)
- ②
今回は以上です。
学習の参考になれば幸いです。