✅ はじめに

トクさん
COPDは呼吸器疾患のなかでも特に、国試に出やすい疾患です

看護学生
確かタバコが原因でなる疾患ですよね?
具体的なことはまだ勉強中です

トクさん
では今回はCOPDについて詳しく解説していきます!
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、呼吸器疾患のなかでは出題されやすい疾患です。
本記事ではCOPDの概要・原因・症状・検査・治療・看護のポイントを看護学生向けにわかりやすく解説します。
🩺 疾患の概要
COPDは、慢性気管支炎と肺気腫を総称した疾患です。
有害物質の長期の吸入で生じる炎症性疾患です。
非可逆性的な気流閉塞を示します。
🔥 原因・危険因子
- 主な原因
- 長期喫煙(患者の9割に喫煙歴があるとされています)
- 大気汚染
- 粉塵
🩸 症状・主な臨床所見
- 咳嗽
- 喀痰
- 労作時呼吸困難
- 口すぼめ呼吸(気流閉塞により呼気が延長するため)
- 胸部打診で過共鳴音を示す
- 肺コンプライアンスの上昇(初期)
🧪 検査・診断
- スパイロメトリー(肺機能検査)
- 1秒率(FEV1/FVC)・1秒量・ピークフロー・肺機能拡散能の低下
- 胸部X線
- 肺の過膨張・横隔膜の平坦化・樽状胸郭
- 血液ガス分析(PaO2低下・PaCO2上昇)
- 樽状胸郭は、肺が過度に膨張し胸郭が樽状に丸くなる状態のこと。
- また上記により横隔膜が平坦化が起こる。
- 1秒率とは、大きく息を吸って吐き出す際の、最初の1秒間で吐き出す空気の割合(1秒量)のこと。1秒率が70%未満でCOPDと診断される。
- ピークフローとは、息を吐き出した時の息の速さの最大値のこと。
💊 治療・管理
📌 薬物療法
- 気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬など)
- 吸入ステロイド
📌 非薬物療法
- 禁煙(最重要)
- 呼吸リハビリテーション
- 酸素療法(在宅酸素療法の適応)
👩⚕️ 看護のポイント
- 感染・便秘予防
- 急激な寒冷刺激を避ける
- ワクチン接種を勧める(インフルエンザ・肺炎球菌)
📝 国家試験頻出ポイントまとめ
- COPDは不可逆性の気流制限が特徴。
- 喫煙歴が最も重要な危険因子。
- 検査で何が上昇・低下するかの把握
- 酸素投与は低酸素血症を改善するが、高濃度酸素投与によるCO₂ナルコーシスに注意
過去問に挑戦
第106回 午後28問
慢性閉塞性肺疾患について正しいのはどれか。
- 1. 残気量は減少する。
- 2. %肺活量の低下が著明である。
- 3. 肺コンプライアンスは上昇する。
- 4. 可逆性の気流閉塞が特徴である。
答え(クリックすると表示されます)
- ③
📚 参考・出典
- レビューブック看護
- 病気がみえる vol.4 呼吸器(メディックメディア)
- 厚生労働省「COPD(慢性閉塞性肺疾患)に関する情報」
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今回は以上です。
学習の参考になれば幸いです。