「体循環と肺循環ってどっちがどっち?」
心臓を出た血液がどう流れていくのか、意外とごちゃごちゃしやすいですよね。
この記事では、わかりやすく血液循環を整理していきます!
血液循環とは?
血液循環とは、血液が心臓を起点に全身をめぐり、再び心臓に戻ってくる流れのことです。この循環は主に次の2つに分かれます:
体循環:全身に酸素と栄養を届けるルート
肺循環:肺で二酸化炭素と酸素を交換するルート
この2つの循環が同時並行で行われることで、私たちの体は正常に機能しています。
体循環と肺循環の違い
血液には2種類あります。
動脈血:酸素を多く含む鮮紅色の血液
静脈血:酸素が少なく二酸化炭素を多く含む血液
これを踏まえて2つの循環について解説します。
● 体循環
- スタート:左心室
→ 酸素多く含む血液が心臓の左心室から送り出されます。 - 通る経路:大動脈等の動脈系 → 毛細血管→ 大静脈→ 右心房
- 血液の状態:動脈血が流れている
● 肺循環
- スタート:右心室
→ 酸素が少なく、二酸化炭素が多い血液が右心室から出発します。 - 通る経路:肺動脈 → 肺→ 肺静脈→ 左心房
- 肺での役割:二酸化炭素を排出し、酸素を取り込む
- 血液の状態:肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血が流れる。
図
血液循環を図にすると以下のようになる。(稚拙なイラストですみません、、)
- 血液は毛細血管を通る。毛細血管は組織の間にに張り巡らされていて、組織の間の物質交換の役割がある。毛細血管で酸素や栄養分が放出され、組織からの老廃物を再吸収します。
- 大静脈から肺動脈には静脈血が流れている
- 肺で二酸化炭素が体外へ放出され、酸素が体内に吸収される。そのため肺静脈には動脈血が流れている

血液の流れを順番で確認
● 体循環の流れ
左心室 → 大動脈 → 動脈 → 毛細血管(全身) → 静脈 → 上・下大静脈 → 右心房
● 肺循環の流れ
右心室 → 肺動脈 → 肺→ 肺静脈 → 左心房
✔ 今日のまとめポイント
- 体循環は左心室から始まり右心房で終わる
- 肺循環は右心室から始まり左心房で終わる
- 肺動脈は静脈血が流れ、肺静脈には動脈血(名称と中身が逆なので注意)
- 国家試験では、血管と流れる血液の種類を問われることがあるので、整理しておきましょう
今回は以上です。
学習の参考になれば幸いです。